リーダー必見!権限委譲(エンパワーメント)を行う
権限委譲とは?
権限委譲はエンパワーメントともいい「上司の権限の一部を部下に委譲する=上司の仕事の一部を部下に任せること」を意味します。
権限を委譲された部下は、上司の指示や命令を受けずに自主的に判断して業務を進めることができますが、権限を委譲した上司には結果責任が残ります。つまり「私が責任を持つから、好きなようにやってみなさい」と上司が部下に仕事を任せることです。
似ている言葉に「権限移譲」がありますが、こちらは対等な立場である人に対し、責任も含めた仕事を受け渡すことを言います。
権限委譲により得られるメリット
権限委譲には部下の成長というメリット以外に、上司自身や組織全体においても得られるメリットがあります。
- ①部下のモチベーションアップ及び責任感の向上
- 現在の能力よりもワンランク上の仕事を任されることで責任感を伴うとともにモチベーションがアップします。最終的な責任は上司にあるため、この中で成功体験、失敗体験を繰り返すことで効果的に成長することができます。
- ②上司がコア業務に専念
- 上司は部下に仕事を任せることで時間が捻出でき、その時間を重要度の高い仕事に充てられます。また権限委譲では部下にどのように仕事を任せるかを決める役目があります。この重要な役目は判断力や決断力、先を見越す力をつけることにもなり上司自身の成長にもつながります。
- ③組織のパフォーマンスの向上
- 部下だけでなく上司も成長し、個々の能力が高まることで組織全体の力が強化され生産性の向上につながります。
権限委譲の正しい進め方
権限委譲は、上司が自分の仕事の一部を利用してあるいは新たに仕事を作って行うことが一般的です。まずは体制作りを整え正しい方法で進めてみましょう。成功すれば、部下が新しいビジネスやプロジェクトをどんどん立ち上げ実行する、理想の形に成長します。
権限委譲を進めるための体制づくり
- ▪︎信頼関係の構築
- 部下の自主性や多様性を認めリスペクトすることが大切。
- ▪︎部下の能力を把握
- 一人ひとりの現時点での能力、ポテンシャルについて正確に把握する。
- ▪︎目標と委譲する範囲を明確にする
- 本人の適性にあった範囲を決め目標を立てる。
- ▪︎最終責任は上司にあることを確認
- ▪︎定期報告を設定
- 求められた時は相談を受けたり、アドバイスをしたりして支援をする。
- ▪︎結果を評価
- 自律的に業務を進められた点をポジティブに評価。部下のモチベーションを高めた上で、今後に向けてのフィードバックを行う。
上司が注意すべきこと
- ▪︎リスクについて考える
- 権限委譲をする前に具体的にどんなリスクがあるかを洗い出します。上司がカバーできるリスクについては最初から回避せず部下の能力に合わせて挑戦させてみましょう。絶対に回避しなければならないリスクがある場合は回避する方法を見つけた上で権限委譲に進みます。
- ▪︎見守る
- 部下に仕事を任せたからにはいちいち口出しをせず、我慢強く見守ります。
- ▪︎放置はNG
- 放置は丸投げして関心を持たない状態です。我慢強く見守ることと関心を持たないことは違うことを認識しましょう。
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