働き方改革とは?
今さら聞けない・・・働き方改革って?
ニュースでは「働き方改革」という文言をよく耳にするけど、実際は何が変わったのかよくわかっていない・・・という人もいるでしょう。ここでは、「働き方改革」とは何か、それが起こった背景、そして具体的な取り組みについて、しっかり理解しておきましょう。
働き方改革とは、2016年に安倍晋三首相が提唱し、その実現に向けて取り組みが始まったもので、現在日本で働く人、1人ひとりの能力、事情、家庭環境、意志などに合う働き方を柔軟に選択することができるようにし、どんな人でも活躍できる「一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジ」として、推進しています。
なぜ働き方改革が必要になったか?その背景とは
まず、働き方改革が必要になった背景には、「労働力人口の減少」があります。日本では、かつて働き盛りとして中心的な労働力となっていた世代の男性の数は右肩下がりで、団塊の世代が60歳を迎える平成19年までに大幅に減少することが見込まれています。さらに晩婚化が進んだことによる少子高齢化によって、日本の人口そのものが減っているということも、日本の今後の労働力や企業のあり方について考えるきっかけになりました。
また、日本は欧州諸国と比較すると労働時間が非常に長く、過労死が多いことでも世界的に有名です。これは、かつてはもてはやされた、自分の時間や家族を犠牲にして会社に尽くしてきた「企業戦士」がいなければ成り立たないような、日本企業の性格を見直そうという動きにもつながっています。
こうした社会的背景により、働き方を抜本的に見直さなければならないという空気が高まってきました。では、具体的にはどのような取り組みが行われているのかについて見てみましょう。
働き方改革実現のための具体的な取り組み
働き方改革――それは、これまで企業の正社員としては当たり前だった、満員電車に乗って出勤し、8時から17時までのいわゆる「定時」を超えたら残業、業務がたまってくると毎日終電で帰るという暮らしを受け入れることで、ボーナスが出る年俸制の正社員になれる、といったシステムを根本から見直そうということです。この改革のために導入されている新しい働き方をいくつかご紹介しましょう。
- テレワーク
- いわゆる在宅勤務のことです。世の中の仕事は、オフィスでなければできないものばかりではありません。クラウドやウェブツールを利用して、自宅やカフェで仕事をしている人も増えてきました。雇用側はテレワークを導入することで、交通費を削減することができるほか、出来上がった仕事の内容をチェックすればよく、勤務態度や遅刻、残業などに目を光らせる必要もありません。雇用側・非雇用側の双方に大きなメリットをもたらす制度であると言えます。
- 短時間勤務
- 8時〜17時の1日8時間勤務という発想を変えて、8時〜15時、午前中のみ、あるいは午後からといったように、1日の勤務時間を短くする制度です。子どもを持つ親や介護が必要な両親と同居している人を労働力として活用できるという点から、多くの企業が導入し始めている制度です。
- フレックスタイム
- これは比較的早くから導入され、今ではすっかり浸透しつつある制度の1つですが、同じ8時間でも7〜16時、8〜17時、9〜18時、10〜19時、11〜20時など、時間帯をずらして働くことで、各個人や家庭の環境に合わせた勤務時間で働くことができる制度です。また、前日に3時間残業したので、翌日は3時間早く帰る、といったことが可能な場合もあります。
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