新人教育コツについて詳しく解説しています。
  1. イマドキの新人の傾向と教育のコツ!敬遠されがちな「ダメ出し」って?

「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」イマドキ新人の傾向は?

「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」イマドキ新人の傾向は?

産労総合研究所の発表によると、2018年度の新入社員のタイプは「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」だそうです。「チームパシュート」は、スピードスケートや自転車競技で行われる「団体追い抜き」の競技形態のこと。2018年の平昌オリンピックで金メダルを獲得した、女子スピードスケートのチームパシュートをイメージするとわかりやすいかもしれません。

つまりこれは、「少人数の仲間で協力関係を構築し、ゴールを目指すこと」を表しています。2018年度の新入社員は、SNSを使ってこれを行い、内定にこぎつけた人が多いと言われています。ここだけ聞いても、30代後半〜40代の中には、内定をとるのに仲間とSNSで協力??と首をかしげる人が多いのではないでしょうか。50代以上にとっては「???」とこのタイプ分けの文言自体が理解不能かもしれません。

しかしこれを単なる意味不明な新人として片づけるのではなく、企業における先輩社員や人事、経営陣は特に、これを新人が持つ傾向のヒントとして捉え、活用すべきでしょう。イマドキの新人の特徴として、「真面目である」「仲間意識が強い」「現実的である」といった点がよく挙げられます。SNSを使って友人たちと協力関係を築き、確実に内定に結びつけるというある種堅実なやり方は、この新人の特徴ともピッタリ合致します。

新人を教育する際の心構え

新人を教育する際の心構え

新人を教育・指導していく立場にある先輩たちが持つべき心構えの基本は、「自分とは違う考えや価値観を持った世代である」という認識を強く持つことです。これは、シンプルでありながら、最も難しいことでもあります。なぜなら、人は誰かに何かを伝えるとき、自分の経験や価値観を下敷きに話そうするものであり、それが通じないと「真面目に聞いていない」「理解力が低い」「やる気がない」、と相手のせいにしてしまいがちです。

これは相手が自分と同じ道筋で物事を理解するという前提に立ってしまっているからであり、指導・教育する側はまずそこから変わらなければなりません。重要なのは「ギャップがあって当然」というマインドセットを持つことです。

イマドキの新人を教育するときのコツ

イマドキの新人を教育するときのコツ

2019年に20歳前後のイマドキ新人たちは、上記に挙げたような「真面目である」「仲間意識が強い」「現実的である」といった傾向があり、30代後半以上に見られるように無関心を装ったり、斜に構えてみたりといったところはなく、真面目に社会をよくしたいと考えている人が多いように思えます。その一方で、彼らは「我慢をする」ということにあまり慣れていません。同時に、SNSなどのネット上のコミュニケーションには非常に長けていますが、実際に顔が見える状態で人を傷つけたり傷つけられたりした経験が少ないせいか、対面した状態では表面的に取り繕う傾向にあります。

そこで、こうした新人を教育するときに、「できてないじゃん」「なんでできないの?」といったダメ出しはNG。頭ごなしに上から押さえつけるようなコミュニケーションをしてしまうと、その場ではしっかり返事をして平静な様子でいたとしても、その実、ものすごく傷ついてしまい、二度と殻から出て来なくなるケースもあり、最悪の場合は会社に来なくなるといった大事件に発展してしまう可能性もなくはありません。

つまり、新人を教育するときのコツは、問題が発生した場合でも、自分で「違った」と気づくよう促し、さらにそこから挽回する道筋が見えるようサポートすることです。そしてその挽回の一歩を自ら踏み出してもらうには、「一緒に考える」という姿勢が大切です。

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